EUのヘッジファンドの活動規制、資金調達面における、米国ボルカールールによる規制。
ヘッジファンドを取り巻く環境構造は一層厳しさを増している。
生き残ればファンドマネージャの年収1000億円を超える世界だが
LTCM(ロング・ターム・キャピタル・マネジメント)のように失敗すれば、一組織が世界経済に甚大なる被害すら与える。
先日の記事で、
ヘッジファンドのレゾンデートルは、
感情で動く相場の、理論価格の実勢価格差を埋める、
つまり、一物一価、適正価格での取引を促進する、という面がある、と述べた。
しかし、現時点においては、
ロボットトレーディングにより、
人間の投資、取引オペレーションのミクロの間隙をぬった、
世界の富の隙間・収奪・集中マシーンと化している感がある。
上記、環境構造の激変に加え、昨今の経済状況の激変が
ヘッジファンドの経営そのものに更なるネガティブインパクトを与えている。
現状、ヘッジファンドが新興国通貨や国際商品などのリスク資産を圧縮する動きを強めている。
EU各国の財政問題、中国金融規制強化懸念により
世界経済回復基調が鈍化するリスクを想定しての動きである。
昨今の、先進国の低金利をバックに、借入を興し、
高金利の新興国通貨、新興国経済成長を背景に値上がりを続ける「商品」他に投下する、
「キャリートレード」による「グローバルマクロ戦略」の解消が続いている状況である。
2008年9月リーマン・ショック時、
ヘッジファンドの保有投資余力は世界で約200兆円と言われていた。
平均10倍のレバレッジをかけて、約2,000兆円のインパクトを与える存在であったと想定している。
リーマン・ショック後、
世界のヘッジファンドは、3か月解約防止規定や、解約依頼集中の場合、解約権利を凍結する、
などの契約文言上の法的な「屁理屈」で生き延びつつ、
それでも尚、大幅に減少した投資余力を、
総計は、150兆円超までの規模に回復している。
その影響力は、また想定不能なレベルの規模まで戻してきている、ということだ。
昨今のヘッジファンドのポジション解消動向の結果、BIRC's各国の通貨を始め、
原油(5月に入り、19%下落)、そして、金まで価格が下落基調となっている。
↓(日経新聞Web版より参照)

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しかし、本来であれば、世界的な株安、先進国通貨、特にユーロの下落は
本来であれば、本ブログで何度も提唱しているが、
商品価格は論理的に上昇するはずである。
ここまで、商品、特に、資産防衛の要、である金まで価格が下落するのは、
上記ヘッジファンドの売り圧力が、市場原理を捻じ曲げている可能性が高いとみている。
現状の世界情勢からは、
為替取引は、政治動向も不安定であり、リスクが大きい。
仮に、このまま、将来的成長可能性を内包する、商品資産の価格が下落を続けるのであれば、
個人投資家としては、
株や、為替から、下落している金、他の商品に
投資資金のリ・アロケーションを図ることも考えてもよいかもしれない。
次号、ヘッジファンドの落日 本編へ・・・・

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